ノート

　今ふと思いいたったことがある。
　俺の周りにいる絵のうまい人はみんな、めちゃくちゃ音楽が好きだということ。
　妹は絵を描く人なんだけど（ガチなやつである。ヌード描いたりするやつだ）、気持ち悪いぐらい音楽を聞いている。一時期聞いていないと死ぬんじゃないかというぐらい、音楽ばかり聞いていた。
　がぁらの人も、絵がうまい人は音楽好きな人が多い、ような気がする。
　その点俺はというと、音楽は好きだけどのめりこまず、中途半端である。そんな俺の絵もやはり中途半端な事になっている。
　つーことはあれか。音楽にのめりこめば、絵がうまくなるんじゃねえか？
　多分きっとそうなので、絵がうまくなりたい人は皆さん、音楽をコアに聞いてみたらいかがでしょか。

　なぜこのことに思い至ったのかというと、１０年ぶりぐらい前、かつてオタク仲間として固まっていた連中と再開し、飲みに行ったことがきっかけである。自分はオタク気質でありながら、致命的なほど飽き性なせいで、興味関心はあるくせにのめりこまないという一番何にもなれないタイプだったのだが、かつてのオタク仲間の一人は今でも現役でバリバリのめりこんでおり、彼がまたビックリするぐらい音楽好きだったために、上記のことに思い至った次第である。俺にはそんな風にのめり込める彼の姿が輝いて見えた。絵が好きだった彼は今ではデザイン系の会社に勤務し、好きな仕事でおまんまを食べている。
　なんだかいいなあ、そういうの。俺がしている仕事なんて、誰でもできるようなもの。俺という歯車にいつかガタがくれば、別の歯車があてがわれるだけ。俺である必要の無い仕事につとめ続けた結果、俺になれたものといえば、ひとつしかない。
　そうです、オカマです。
　仕事をしながらオカマの地位を勝ち得たものなんて俺ぐらいなんじゃなかろうか。やったー。（ダブルピース）

　
　（真顔）