2024 .05.16
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ほの暗い穴の底から 3
「おい、もういいぞ。帰れ」
精一杯着飾った美しい娘に、優しい言葉のひとつもかけず、王はナンタラ伯爵の娘を自室から追い出した。名乗りを聞くぐらいはしてやったがそれだけだった。
王が年頃を迎えると、鷹の目をかいくぐって生き残った貴族たちが、こぞって自身の娘をぜひ側室にと寄越してくるようになった。殺戮王の恐怖政治から逃れ、あわよくば取り入りたいという目論みを知ってか知らずか、王は自室で痛いぐらい深く鼻に指を突っ込んで、かきだすように鼻くそをほじった。詰まった声で宮仕えに窓を開けるよう命令する。
(香水がきつすぎて、鼻が曲がりそうだったぜ。本人は臭くないもんなのかね)
不思議なことだ。などとつぶやきつつ、ほじった物を丸めてそこらへはじく彼の王は今年成人する。齢17にして清く美しい童貞を守ったまま。
(そもそも正室のいないうちから側室っておかしくねーのか?)
これに関しては正室を娶るのにやけに厳しい決まりがあるのに対し、側室は何時迎えてもよく、これといった決まりもないため、おかしくない。学が無いので王は知らなかった。
貴族連中は王との親密なつながりが欲しくてたまらず必死で娘たちを差し出すのだが、当の本人は取り合う気などまるでなく、むしろ女なんかごめんだ、などと思っているので、貴族たちの思いは完全に一方通行だった。そろそろうっとうしいので次寄越してきた誰かを見せしめに処刑してやろうかと、半ば本気で考えている。
なぜそんな境地に至ったのかと言うと、これは別に王が若くして女遊びに興じてしまい、数々の難所を経てある種の悟りを開いた、とかそういうわけではない。母親のせいだ。
王の母親は大変な男好きだった。しかも脳みそに皺が足りなかったせいで子作りに関しても実に奔放で、王には上に4人、下に3人、それぞれ父親の違う兄弟が居る。
ありきたりだが母であるべき女は育児を放棄し、いつまでたっても女のままでいた。当然子供たちは苦労する。王の女性への嫌悪感…というか不信感はこの母親の存在が大きく影響していている。
上四人はすべて女なのだが、この姉らは父親は全員違う癖に母の目見の良さと頭の悪さだけをきっちり引き継ぎ、甲乙つけがたい無責任な生き方をしていた。まだ少年だった王は誰に頼ることもできず、ほとんどの苦労を王一人でしょい込むことになった。が、途中であほらしくなって彼もまた家を出た。挙句王になっているので、人生はわからない。今頃みんなどう過ごしているんだろう、と思わないではないが、あれらはゴキブリみたいなもので、一匹いれば100匹こさ える程度の生命力があるはずだ。と、すぐ忘れる。
が、近頃は側室騒動のせいで、家族だった者たちの事が否応もなく思い出されて、くさくさしていた。
気晴らしが必要だった。
「お前、嫁がいたよな」
すべての窓を開け放ち、戻ろうとする鼻毛抜き係に声をかける。
「はあ、おりますが」
男はぼんやりしている。本人はいたって真剣なのかもしれないが、顔のつくりがぼんやりしているせいで、緊張感が無く見える。
「どんな女だ」
どんなと言われるとどう答えてよいか分からず、男はへどもどした。王はいらいらした。
「とっとと答えぬと殺すぞ」
本人は冗談のつもりだが、日ごろの行いのせいでちっとも冗談にならない。余計に男の言葉が出なくなる。だが殺されるのも嫌なので男は必死になって言った。
「普通の女です」
「普通か」
王の普通の女は性質が悪すぎた。男に同情した。
「苦労するな」
男ははじめ、うなずきかけていたものの、結局は首を横に振る。
「苦労を掛けているのは自分の方です」
「と、言うと?」
苦労はいつも女からかけられるものだった王にとって、その答えは興に乗った。
「詳しく申してみよ。聞いてやる」
男はいよいよ汗をかき、困り果てた。僚友ともしないような話を、王の…成人間近の青年にして、はたして面白がってもらえるだろうか。
(つまらん、死ね)
などと言われてしまいかねない。だが見ると王は男が語りだすのを黙って待っている。次第に動く指のリズムが速くなってもいた。気の短い王の期待に応えるには、事情を話すほかないと観念し、男は語り始めた。
つづくしかないよなあああ!!!
「おい、もういいぞ。帰れ」
精一杯着飾った美しい娘に、優しい言葉のひとつもかけず、王はナンタラ伯爵の娘を自室から追い出した。名乗りを聞くぐらいはしてやったがそれだけだった。
王が年頃を迎えると、鷹の目をかいくぐって生き残った貴族たちが、こぞって自身の娘をぜひ側室にと寄越してくるようになった。殺戮王の恐怖政治から逃れ、あわよくば取り入りたいという目論みを知ってか知らずか、王は自室で痛いぐらい深く鼻に指を突っ込んで、かきだすように鼻くそをほじった。詰まった声で宮仕えに窓を開けるよう命令する。
(香水がきつすぎて、鼻が曲がりそうだったぜ。本人は臭くないもんなのかね)
不思議なことだ。などとつぶやきつつ、ほじった物を丸めてそこらへはじく彼の王は今年成人する。齢17にして清く美しい童貞を守ったまま。
(そもそも正室のいないうちから側室っておかしくねーのか?)
これに関しては正室を娶るのにやけに厳しい決まりがあるのに対し、側室は何時迎えてもよく、これといった決まりもないため、おかしくない。学が無いので王は知らなかった。
貴族連中は王との親密なつながりが欲しくてたまらず必死で娘たちを差し出すのだが、当の本人は取り合う気などまるでなく、むしろ女なんかごめんだ、などと思っているので、貴族たちの思いは完全に一方通行だった。そろそろうっとうしいので次寄越してきた誰かを見せしめに処刑してやろうかと、半ば本気で考えている。
なぜそんな境地に至ったのかと言うと、これは別に王が若くして女遊びに興じてしまい、数々の難所を経てある種の悟りを開いた、とかそういうわけではない。母親のせいだ。
王の母親は大変な男好きだった。しかも脳みそに皺が足りなかったせいで子作りに関しても実に奔放で、王には上に4人、下に3人、それぞれ父親の違う兄弟が居る。
ありきたりだが母であるべき女は育児を放棄し、いつまでたっても女のままでいた。当然子供たちは苦労する。王の女性への嫌悪感…というか不信感はこの母親の存在が大きく影響していている。
上四人はすべて女なのだが、この姉らは父親は全員違う癖に母の目見の良さと頭の悪さだけをきっちり引き継ぎ、甲乙つけがたい無責任な生き方をしていた。まだ少年だった王は誰に頼ることもできず、ほとんどの苦労を王一人でしょい込むことになった。が、途中であほらしくなって彼もまた家を出た。挙句王になっているので、人生はわからない。今頃みんなどう過ごしているんだろう、と思わないではないが、あれらはゴキブリみたいなもので、一匹いれば100匹こさ える程度の生命力があるはずだ。と、すぐ忘れる。
が、近頃は側室騒動のせいで、家族だった者たちの事が否応もなく思い出されて、くさくさしていた。
気晴らしが必要だった。
「お前、嫁がいたよな」
すべての窓を開け放ち、戻ろうとする鼻毛抜き係に声をかける。
「はあ、おりますが」
男はぼんやりしている。本人はいたって真剣なのかもしれないが、顔のつくりがぼんやりしているせいで、緊張感が無く見える。
「どんな女だ」
どんなと言われるとどう答えてよいか分からず、男はへどもどした。王はいらいらした。
「とっとと答えぬと殺すぞ」
本人は冗談のつもりだが、日ごろの行いのせいでちっとも冗談にならない。余計に男の言葉が出なくなる。だが殺されるのも嫌なので男は必死になって言った。
「普通の女です」
「普通か」
王の普通の女は性質が悪すぎた。男に同情した。
「苦労するな」
男ははじめ、うなずきかけていたものの、結局は首を横に振る。
「苦労を掛けているのは自分の方です」
「と、言うと?」
苦労はいつも女からかけられるものだった王にとって、その答えは興に乗った。
「詳しく申してみよ。聞いてやる」
男はいよいよ汗をかき、困り果てた。僚友ともしないような話を、王の…成人間近の青年にして、はたして面白がってもらえるだろうか。
(つまらん、死ね)
などと言われてしまいかねない。だが見ると王は男が語りだすのを黙って待っている。次第に動く指のリズムが速くなってもいた。気の短い王の期待に応えるには、事情を話すほかないと観念し、男は語り始めた。
つづくしかないよなあああ!!!
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ほの暗い穴の底から 2
14歳で玉座をものにした若い王は「良くせよ」と一言だけ命令を下し、議会を後にした。
実にかったるそうだった。
取り残された重鎮たちは、傀儡にする予定の王が、あっさり政治の場から身をひいたので面食らった。が、好機である。国を己の良いようにする機会を公然と与えられたのだ。王は王でも所詮は子供。しかも現王は直系ではない。先王が戯れに抱いた村娘からたまたま生まれた、いわば下賤の出の者。見出されるまでの間はただの村人だったわけで…聞けばつい最近まで平気で野グソを垂れていたという。取るに足りぬ。
「お待ちください、王様」
自室へ戻ろうとする王を捕まえた側近の肩は、怒りと情けなさで震えていた。
「なんだよ」
「政治も王の仕事のうちです。なぜそのように放り投げるのです」
ただの側近が年若いとはいえ王に対し遠慮なく物を言うのは、やはり王が最近まで、ただの村人だったからだろう。
「バカなことをいうなよ。つい最近までそのへんで野グソしてたんだぞ。政治なんかできるかよ。まともな勉強だってしてないんだぞ」
「何を言うかと思えば!ですから今から頑張らねばならぬのに!」
「政治はジジイどもにやらせときゃいい。親父の時だってそうだったんだろう」
あけすけに言われて怒りが増した側近は、それでかえって発言の機会を奪われることになった。二の句が告げられずにいる隙に王はさらに言った。
「それに俺は仕事はしたぞ。「良くせよ」と命を下したじゃないか」
「しかしそれは、」
「俺は政治はしない。するのは命令だけだ」
先王に似た、鷹のごとき鋭い目が側近の目を射る。
「連中の好きなようにさせておけ」
一年後、王の名において臣下の半数が処刑された。
罪状は命令違反。「良くせよ」の命に背いたものとして罰された。
結果を残さなかったものも同様だった。事情も聞かずにさっさと首をはねていく。先王がそうであったように、現王もまた冷徹であり冷酷だった。いや、先王以上だったかもしれない。現王はまるで植物の芽でも摘むような気楽さで臣下を殺していた。
(城の中の人間が多すぎるんだよ。国が富まなくちゃならねえのに)
もう半分殺しても良い。と、王は考えていた。
※※※
「ずいぶん仕事がしやすくなったよな~」
死を待つ間俺たちは、先に逝ってしまった王様を忍ぶことにした。穴に放置された一日目の夜の事だ。
なぜそんなことをしようと思ったのかと言うと、死んだばかりの王様を追って逝くという事は、あの世でも王様に仕える事になるかもしれないと思い至ったからだ。道中さんざん鬼だの蛇だの悪口三昧だったくせに、調子のいいことだよな。だけど「お前らは王の悪口を言っていただろう」と死後また処刑されてしまってはたまらない。死んだ上にさらに殺されたら、それこそどうなってしまうやら。
「おっかない王様だったけど、田中一郎を処刑したことは大いに評価する!」
「あいつのせいでどれだけ苦しめられたか…」
「今こそあだ名で呼んでやる。何が田中様と呼べだ。タナイチめ。タナイチめ!」
「まて、あだ名はうんこ踏み蔵じゃなかったっけか」
「いやいや、ちんこ勃ちの助にきめてたろう!?」
「まてそれは悪口じゃない。あの年でまだ勃つんだったらかえって尊敬する」
笑いが起きて場が和んだ。死ぬ前でも笑えるもんだな~。
俺は王様の事を考えた。鼻の穴の中に、はじめて鋏を入れた時のことだ。
「痛い」
と言われて、背に鳥肌が立った。
まずい。初日にして殺される。間近に見える緑色の目が俺を射抜く。なるほど、これが、鷹の目か。
「どーしてなんだ」
「は、申し訳ございません!」
「申し訳ございません、じゃなくて。なんで俺…じゃなかった、私は鼻毛まで人に処理してもらっているんだっての」
……質問に答えれば、なぜかクチゴタエしたことになってしまうのが宮仕えの悲しきところ。答えるに答えられずへどもどする俺を、王様の方で見かねたのか、
「鼻毛はもういい。お前の何本か提出しといてくれ」
と、ベッドに転がってしまった。
よかった……殺されなかった……。
俺の初めての仕事はこうして終わった。俺の鼻毛を提出したら、上司から「これは王様の鼻毛ではない」とすぐに見抜かれ怒られた。そこで初めて、歴代の王様はすべて鼻毛が枝毛になっていると知った。
次の仕事の時、俺は事の一部始終を王様に言って聞かせた。
王様は大爆笑した。実に14歳らしい笑い方だった。
「マジだ!俺の鼻毛、全部枝毛じゃねえか!いったいどうしてだよ!」
「さあ…あ、学校で習いましたが、王族には竜の血が流れていると言います。ひょっとしたらそのせいでは」
「どーして竜の血で枝毛になるんだっつーの!!」
その日以来王様は、少々痛い程度では文句を言わなくなった。それより自分の鼻毛の先が気になって仕方がないという風だった。本当に見事にすべてが枝分かれているので、確認するたび笑っておられ、笑っている王様はただの子供だった。
同僚たちの間でどうだったか知らないが、俺は王様の事が好きだったな。あんなにあっさり亡くなられてしまうとは。長い事苦労され、野グソを垂れながら、歯を食いしばって生きてきたたくましい王様が、王家に入った途端に体を悪くして死んでしまう。そして今ここにいる俺たちも、宮仕えさえしなければ、まだ生きていただろうに。
夜も深まったころ、妻が書いてくれたお品書きを引っ張り出し、匂いを嗅いで少し泣いた。
つづくかもしれない!
14歳で玉座をものにした若い王は「良くせよ」と一言だけ命令を下し、議会を後にした。
実にかったるそうだった。
取り残された重鎮たちは、傀儡にする予定の王が、あっさり政治の場から身をひいたので面食らった。が、好機である。国を己の良いようにする機会を公然と与えられたのだ。王は王でも所詮は子供。しかも現王は直系ではない。先王が戯れに抱いた村娘からたまたま生まれた、いわば下賤の出の者。見出されるまでの間はただの村人だったわけで…聞けばつい最近まで平気で野グソを垂れていたという。取るに足りぬ。
「お待ちください、王様」
自室へ戻ろうとする王を捕まえた側近の肩は、怒りと情けなさで震えていた。
「なんだよ」
「政治も王の仕事のうちです。なぜそのように放り投げるのです」
ただの側近が年若いとはいえ王に対し遠慮なく物を言うのは、やはり王が最近まで、ただの村人だったからだろう。
「バカなことをいうなよ。つい最近までそのへんで野グソしてたんだぞ。政治なんかできるかよ。まともな勉強だってしてないんだぞ」
「何を言うかと思えば!ですから今から頑張らねばならぬのに!」
「政治はジジイどもにやらせときゃいい。親父の時だってそうだったんだろう」
あけすけに言われて怒りが増した側近は、それでかえって発言の機会を奪われることになった。二の句が告げられずにいる隙に王はさらに言った。
「それに俺は仕事はしたぞ。「良くせよ」と命を下したじゃないか」
「しかしそれは、」
「俺は政治はしない。するのは命令だけだ」
先王に似た、鷹のごとき鋭い目が側近の目を射る。
「連中の好きなようにさせておけ」
一年後、王の名において臣下の半数が処刑された。
罪状は命令違反。「良くせよ」の命に背いたものとして罰された。
結果を残さなかったものも同様だった。事情も聞かずにさっさと首をはねていく。先王がそうであったように、現王もまた冷徹であり冷酷だった。いや、先王以上だったかもしれない。現王はまるで植物の芽でも摘むような気楽さで臣下を殺していた。
(城の中の人間が多すぎるんだよ。国が富まなくちゃならねえのに)
もう半分殺しても良い。と、王は考えていた。
※※※
「ずいぶん仕事がしやすくなったよな~」
死を待つ間俺たちは、先に逝ってしまった王様を忍ぶことにした。穴に放置された一日目の夜の事だ。
なぜそんなことをしようと思ったのかと言うと、死んだばかりの王様を追って逝くという事は、あの世でも王様に仕える事になるかもしれないと思い至ったからだ。道中さんざん鬼だの蛇だの悪口三昧だったくせに、調子のいいことだよな。だけど「お前らは王の悪口を言っていただろう」と死後また処刑されてしまってはたまらない。死んだ上にさらに殺されたら、それこそどうなってしまうやら。
「おっかない王様だったけど、田中一郎を処刑したことは大いに評価する!」
「あいつのせいでどれだけ苦しめられたか…」
「今こそあだ名で呼んでやる。何が田中様と呼べだ。タナイチめ。タナイチめ!」
「まて、あだ名はうんこ踏み蔵じゃなかったっけか」
「いやいや、ちんこ勃ちの助にきめてたろう!?」
「まてそれは悪口じゃない。あの年でまだ勃つんだったらかえって尊敬する」
笑いが起きて場が和んだ。死ぬ前でも笑えるもんだな~。
俺は王様の事を考えた。鼻の穴の中に、はじめて鋏を入れた時のことだ。
「痛い」
と言われて、背に鳥肌が立った。
まずい。初日にして殺される。間近に見える緑色の目が俺を射抜く。なるほど、これが、鷹の目か。
「どーしてなんだ」
「は、申し訳ございません!」
「申し訳ございません、じゃなくて。なんで俺…じゃなかった、私は鼻毛まで人に処理してもらっているんだっての」
……質問に答えれば、なぜかクチゴタエしたことになってしまうのが宮仕えの悲しきところ。答えるに答えられずへどもどする俺を、王様の方で見かねたのか、
「鼻毛はもういい。お前の何本か提出しといてくれ」
と、ベッドに転がってしまった。
よかった……殺されなかった……。
俺の初めての仕事はこうして終わった。俺の鼻毛を提出したら、上司から「これは王様の鼻毛ではない」とすぐに見抜かれ怒られた。そこで初めて、歴代の王様はすべて鼻毛が枝毛になっていると知った。
次の仕事の時、俺は事の一部始終を王様に言って聞かせた。
王様は大爆笑した。実に14歳らしい笑い方だった。
「マジだ!俺の鼻毛、全部枝毛じゃねえか!いったいどうしてだよ!」
「さあ…あ、学校で習いましたが、王族には竜の血が流れていると言います。ひょっとしたらそのせいでは」
「どーして竜の血で枝毛になるんだっつーの!!」
その日以来王様は、少々痛い程度では文句を言わなくなった。それより自分の鼻毛の先が気になって仕方がないという風だった。本当に見事にすべてが枝分かれているので、確認するたび笑っておられ、笑っている王様はただの子供だった。
同僚たちの間でどうだったか知らないが、俺は王様の事が好きだったな。あんなにあっさり亡くなられてしまうとは。長い事苦労され、野グソを垂れながら、歯を食いしばって生きてきたたくましい王様が、王家に入った途端に体を悪くして死んでしまう。そして今ここにいる俺たちも、宮仕えさえしなければ、まだ生きていただろうに。
夜も深まったころ、妻が書いてくれたお品書きを引っ張り出し、匂いを嗅いで少し泣いた。
つづくかもしれない!
気づいたらがぁらの皆さんはツイッターを超利用してコミュニケーションを図っていた。つぶやく言葉でコミュニケーションが取れるなんて世の中進んだもんだ。一方俺。俺様(美形)。ツイッターの仕組みがいまだによくわからないというローテクをさらしつつブログを書いている。みんな進んでいるというのに俺はいつも同じところに立って座って寝転んで…泣いて笑ってケンカして。(元気!)
ツイッター上のやり取りが光の速さと仮定するなら、出ないと思ったけどやっぱり出なかったときのおしっこみたいなキレの悪い速度がブログか?ていうかコミュニケーションとる手段が一方的過ぎるので同じ土俵に乗せるのもアホらしいが、キレの悪いおしっこにはキレの悪いおしっこなりの、長文かけるブログ上でなくちゃできない何かをやってみようじゃないかつーことで、暇な時間を利用して小説を思いつくまま気の向くまま書いてみる。過去何度も決着をつけないまま終えた俺の小説企画。またもや荒野に転がる屍。だけどいいじゃないか!もうすぐ黄金週間終わるんだから、終わる前にやっちゃえよ、ああやるよ!宣言しつつタイトルも決めてないが今決める!!
ほの暗い穴の底から
王様が死んだ。病気で死んだ。
一方この俺、健康体。気づいてない虫歯が二三本あるかもしれないし、内臓に脂肪がたまっているかもわからんが、とにかく取り急ぎ治療の必要な個所は無い。保険屋が涎垂らして契約したくなるような健康体の俺が、実は今から死ににいかねばならん。こりゃ不条理だ。妻は泣いていた。俺も泣きたい。だけど規則なんでこればっかりはどうしようもない。
さあ死ぬぞと言う日、(憎らしいほど快晴だったぞ)妻は俺におにぎりを用意してくれていた。道中小腹がすいた時にでも食べてくれと涙ながらに言った。「それからもしかしたら食欲がわかなくて食べられないかもしれないから、」とおにぎりのほかに妻が用意したのが、なんとおしながきだ。季節の花があしらわれた和紙に、筆でさらっと書いてあった。
・梅干
・おかか
・エビマヨ
・チャーシュ―煮タマゴ
・鳥つくね
なるほど、コンビニで買ってきてるな、これは。
でも仮面夫婦三年やってりゃ、別れにもたすおにぎりだって、こんなものなのかもしれない。いや、用意してくれているというだけで、なぜだか胸にじんときていた。ありがとう、妻よ。かっこつけて振り返らずに来てしまったが、一度くらい振り返ればよかったと思った。
死にゆく連中の行列が山へと続いていく。俺はその列のほぼ真ん中ぐらいのところで、同僚と昔の話をしていた。いろんな話をした。だけどどんな話をしていても、最後は結局ここにたどり着く。
「まさかあの王様が、俺らより先に死ぬとはなあ」
屈強だとかいうんじゃなし、単純に若いという意味で。
「いや、若いからこそ行くときはポクっとなんだ、そういうもんなんだ」
「王様はポクっといけたろうが、俺たちはこれから生きたまま穴ん中に置き去りにされるんだぜ、やってらんねーよ」
「先代と違って治世は長く続くと思ったが…」
「俺は気の毒だと思うね。王様は童貞だ。女を抱かないまま死ぬなんてさ」
「新しいのお仕えの連中、感じ悪くなかったか?俺らの時はあんなじゃなかったぞ」
「なに、あいつらだって、じきにワシらと同じ運命をたどるよ」
好き勝手にやんや言いあっているが、今日はさすがに誰も注意しなかった。列さえ乱さなきゃ別れの会話ぐらい多めに見ろってもんだ。
喋るのに疲れた俺は、妻が用意してくれたおにぎりを食べながら、俺自身の事を考えた。
年齢、28歳。男。職業、王様のパンツはかせ係。
王様に仕える者どもは、仕事を細かく分散されている。パンツはかせ係。この役割が回ってきたとき超ラッキーだ、と思ったのを今でも覚えている。父からはでかした!と言われた。俺はあのときとてもでかしていた。
ラッキーな仕事がパンツはかせ係なら、じゃあアンラッキーな仕事はなにかというと、満場一致で鼻毛抜き係だ。痛い!と王様に言われてしまうとへたすりゃ死刑。王様自らバサっとやられる危険な上に一族郎党まで不名誉がかぶさる恐れのある、めちゃやっかいな仕事なので、鼻毛抜き係の給料は俺らの五倍。いくらなんでも高すぎると思われるかもしれないが、この国の王様は代々血の気が多く、野蛮(失礼!)なので、宮仕えのことなんかなんとも思ってない。痛けりゃ殺す。ためらわない。少なくとも俺の王様はそうだった。あの鷹のような目を間近に仕事をするんだ。時には鼠をいきたまま食らってるなんて噂のある王様だ。給料の五倍分ぐらい、あたえてやってもいいと俺は思う。
妻と出会ったのは八年前だ。大恋愛の末結婚した。結婚を機会に俺は一念発起した。もとは実家の釣り堀を手伝っていたのだが、妻子を養うことになるならと宮仕えの試験を受け合格。今に至る。
なんだかんだで梅干が一番うまかった。コンビニおにぎりが最後の飯か。やれやれだ。
「よーし皆、ついたぞー」
その大穴は、ガチにヤバい大穴だった。めっちゃくちゃ深い。地の底へもぐるというのに、高所恐怖症を発症してわいわいわめいているのが居た。気持ちはわかる。こんな何百メートルも深くえぐられた穴の中へ、今にもきれそうな縄梯子一本でおりていかなけりゃいけないなんて。”落ちて死ぬのも飢え死にするのもかわりゃせんだろ”という製作者側の怠慢が垣間見え、とても嫌な気持ちになった。死ぬ時ぐらい、人扱いしてくれてもいいじゃないか。罰は当たらんぞ。
さて、無事穴の中に到着した俺らは、イモみたいにそこらへんでごろごろしていた。死ぬことは決まっている運命だった。今更あがいたってしょうがない。だけどさ、あらかじめ分かっていることでも、受け入れにくい事ってあるじゃない?ましてや死ぬなんて、もうこの先何にもなくなるんだ。
こっから見えるのは空ばかり。雲が流れていくばかり。
今になってハメをはずし、男のケツを追いまわすやつがいるかと思えば、泣いたりわめいたりするのもいた。だけど俺はそんなことしない。ひとまず夜を待つ。で、夜が来たら朝を待つ。雨が降らなきゃいいのにな、とか思ったりして。あと、あと…。
妻となぜ仮面夫婦になったのかと言うと、俺たちに子供が出来なかったからだ。そのことでケンカをしたのかと言うと、そうじゃなかった。お互いに、どちらも、何も言わなかった。傷つけたくなかったし、傷つきたくなかったから。そうしているうち会話が減り、目を合わせなくなって、やがて本当になにも語り合わない夫婦になっていた。
俺は、妻のことを好きだったんだろうか?
好きだったと思う。
じゃあ分かれてやればよかった。
いや、でも、
まあいいか、どうせ死ぬんだ。
「夜になるぞ」
「朝だ」
いくつかの夜と朝をこえて、俺たちは徐々に弱って行った。ただ俺なんかもとは超のつく健康体なので、いまだに生きてる。もちろん腹は減っているし気分は最低だ。のどの渇きが一番酷くて、それなのにどうにも死なない。友人の半分が先へ逝った。考える力もなくなって、このほの暗い穴の底から、解放される日をただひたすらに待ちわびる。解放…解放かあ。死ぬことをそんな風に思うなんてな。
いよいよ駄目だなって頃になって、食べ物や飲み物以外の…つまり妻のことをめちゃくちゃ考えるようになった。
妻に言ってないことがある。言わなかったことがある。
俺がパンツはかせ係だったなんて嘘だ。本当は鼻毛抜き係だった。しかも俺はとてもうまくやってた。人の給料の五倍もらって、君の知らないお金を貯めた。
「あなた、私に嘘をついてない?」
思えば君が笑わなくなったのはあの時からだ。子供が居なくても穏やかに過ごした日々に、亀裂が入った日。
もしかしたら俺がひそかに金を貯めていたことを、知っていたのかな。俺を疑い始めていたのかな。苦しんでいたのかな。
言ってやりたい。嘘をついたのは心配させたくなかったからだって。それから君を驚かせてやりたかったからだって。心配させず、驚かせることもできる。超ラッキーだってあの時の俺は本当に思ったんだ。
それにこのことも。ああ、本当に今更だけど、これだけは教えてやりたかった。王様の鼻毛は代々すべて枝毛になってるんだってこと。ロイヤルな人だとこんななんだなー!って感動したこと、君と笑って話したかった。君と笑っていたかった。ああ、会いたいなあ。
つづくやもしれぬ!
ツイッター上のやり取りが光の速さと仮定するなら、出ないと思ったけどやっぱり出なかったときのおしっこみたいなキレの悪い速度がブログか?ていうかコミュニケーションとる手段が一方的過ぎるので同じ土俵に乗せるのもアホらしいが、キレの悪いおしっこにはキレの悪いおしっこなりの、長文かけるブログ上でなくちゃできない何かをやってみようじゃないかつーことで、暇な時間を利用して小説を思いつくまま気の向くまま書いてみる。過去何度も決着をつけないまま終えた俺の小説企画。またもや荒野に転がる屍。だけどいいじゃないか!もうすぐ黄金週間終わるんだから、終わる前にやっちゃえよ、ああやるよ!宣言しつつタイトルも決めてないが今決める!!
ほの暗い穴の底から
王様が死んだ。病気で死んだ。
一方この俺、健康体。気づいてない虫歯が二三本あるかもしれないし、内臓に脂肪がたまっているかもわからんが、とにかく取り急ぎ治療の必要な個所は無い。保険屋が涎垂らして契約したくなるような健康体の俺が、実は今から死ににいかねばならん。こりゃ不条理だ。妻は泣いていた。俺も泣きたい。だけど規則なんでこればっかりはどうしようもない。
さあ死ぬぞと言う日、(憎らしいほど快晴だったぞ)妻は俺におにぎりを用意してくれていた。道中小腹がすいた時にでも食べてくれと涙ながらに言った。「それからもしかしたら食欲がわかなくて食べられないかもしれないから、」とおにぎりのほかに妻が用意したのが、なんとおしながきだ。季節の花があしらわれた和紙に、筆でさらっと書いてあった。
・梅干
・おかか
・エビマヨ
・チャーシュ―煮タマゴ
・鳥つくね
なるほど、コンビニで買ってきてるな、これは。
でも仮面夫婦三年やってりゃ、別れにもたすおにぎりだって、こんなものなのかもしれない。いや、用意してくれているというだけで、なぜだか胸にじんときていた。ありがとう、妻よ。かっこつけて振り返らずに来てしまったが、一度くらい振り返ればよかったと思った。
死にゆく連中の行列が山へと続いていく。俺はその列のほぼ真ん中ぐらいのところで、同僚と昔の話をしていた。いろんな話をした。だけどどんな話をしていても、最後は結局ここにたどり着く。
「まさかあの王様が、俺らより先に死ぬとはなあ」
屈強だとかいうんじゃなし、単純に若いという意味で。
「いや、若いからこそ行くときはポクっとなんだ、そういうもんなんだ」
「王様はポクっといけたろうが、俺たちはこれから生きたまま穴ん中に置き去りにされるんだぜ、やってらんねーよ」
「先代と違って治世は長く続くと思ったが…」
「俺は気の毒だと思うね。王様は童貞だ。女を抱かないまま死ぬなんてさ」
「新しいのお仕えの連中、感じ悪くなかったか?俺らの時はあんなじゃなかったぞ」
「なに、あいつらだって、じきにワシらと同じ運命をたどるよ」
好き勝手にやんや言いあっているが、今日はさすがに誰も注意しなかった。列さえ乱さなきゃ別れの会話ぐらい多めに見ろってもんだ。
喋るのに疲れた俺は、妻が用意してくれたおにぎりを食べながら、俺自身の事を考えた。
年齢、28歳。男。職業、王様のパンツはかせ係。
王様に仕える者どもは、仕事を細かく分散されている。パンツはかせ係。この役割が回ってきたとき超ラッキーだ、と思ったのを今でも覚えている。父からはでかした!と言われた。俺はあのときとてもでかしていた。
ラッキーな仕事がパンツはかせ係なら、じゃあアンラッキーな仕事はなにかというと、満場一致で鼻毛抜き係だ。痛い!と王様に言われてしまうとへたすりゃ死刑。王様自らバサっとやられる危険な上に一族郎党まで不名誉がかぶさる恐れのある、めちゃやっかいな仕事なので、鼻毛抜き係の給料は俺らの五倍。いくらなんでも高すぎると思われるかもしれないが、この国の王様は代々血の気が多く、野蛮(失礼!)なので、宮仕えのことなんかなんとも思ってない。痛けりゃ殺す。ためらわない。少なくとも俺の王様はそうだった。あの鷹のような目を間近に仕事をするんだ。時には鼠をいきたまま食らってるなんて噂のある王様だ。給料の五倍分ぐらい、あたえてやってもいいと俺は思う。
妻と出会ったのは八年前だ。大恋愛の末結婚した。結婚を機会に俺は一念発起した。もとは実家の釣り堀を手伝っていたのだが、妻子を養うことになるならと宮仕えの試験を受け合格。今に至る。
なんだかんだで梅干が一番うまかった。コンビニおにぎりが最後の飯か。やれやれだ。
「よーし皆、ついたぞー」
その大穴は、ガチにヤバい大穴だった。めっちゃくちゃ深い。地の底へもぐるというのに、高所恐怖症を発症してわいわいわめいているのが居た。気持ちはわかる。こんな何百メートルも深くえぐられた穴の中へ、今にもきれそうな縄梯子一本でおりていかなけりゃいけないなんて。”落ちて死ぬのも飢え死にするのもかわりゃせんだろ”という製作者側の怠慢が垣間見え、とても嫌な気持ちになった。死ぬ時ぐらい、人扱いしてくれてもいいじゃないか。罰は当たらんぞ。
さて、無事穴の中に到着した俺らは、イモみたいにそこらへんでごろごろしていた。死ぬことは決まっている運命だった。今更あがいたってしょうがない。だけどさ、あらかじめ分かっていることでも、受け入れにくい事ってあるじゃない?ましてや死ぬなんて、もうこの先何にもなくなるんだ。
こっから見えるのは空ばかり。雲が流れていくばかり。
今になってハメをはずし、男のケツを追いまわすやつがいるかと思えば、泣いたりわめいたりするのもいた。だけど俺はそんなことしない。ひとまず夜を待つ。で、夜が来たら朝を待つ。雨が降らなきゃいいのにな、とか思ったりして。あと、あと…。
妻となぜ仮面夫婦になったのかと言うと、俺たちに子供が出来なかったからだ。そのことでケンカをしたのかと言うと、そうじゃなかった。お互いに、どちらも、何も言わなかった。傷つけたくなかったし、傷つきたくなかったから。そうしているうち会話が減り、目を合わせなくなって、やがて本当になにも語り合わない夫婦になっていた。
俺は、妻のことを好きだったんだろうか?
好きだったと思う。
じゃあ分かれてやればよかった。
いや、でも、
まあいいか、どうせ死ぬんだ。
「夜になるぞ」
「朝だ」
いくつかの夜と朝をこえて、俺たちは徐々に弱って行った。ただ俺なんかもとは超のつく健康体なので、いまだに生きてる。もちろん腹は減っているし気分は最低だ。のどの渇きが一番酷くて、それなのにどうにも死なない。友人の半分が先へ逝った。考える力もなくなって、このほの暗い穴の底から、解放される日をただひたすらに待ちわびる。解放…解放かあ。死ぬことをそんな風に思うなんてな。
いよいよ駄目だなって頃になって、食べ物や飲み物以外の…つまり妻のことをめちゃくちゃ考えるようになった。
妻に言ってないことがある。言わなかったことがある。
俺がパンツはかせ係だったなんて嘘だ。本当は鼻毛抜き係だった。しかも俺はとてもうまくやってた。人の給料の五倍もらって、君の知らないお金を貯めた。
「あなた、私に嘘をついてない?」
思えば君が笑わなくなったのはあの時からだ。子供が居なくても穏やかに過ごした日々に、亀裂が入った日。
もしかしたら俺がひそかに金を貯めていたことを、知っていたのかな。俺を疑い始めていたのかな。苦しんでいたのかな。
言ってやりたい。嘘をついたのは心配させたくなかったからだって。それから君を驚かせてやりたかったからだって。心配させず、驚かせることもできる。超ラッキーだってあの時の俺は本当に思ったんだ。
それにこのことも。ああ、本当に今更だけど、これだけは教えてやりたかった。王様の鼻毛は代々すべて枝毛になってるんだってこと。ロイヤルな人だとこんななんだなー!って感動したこと、君と笑って話したかった。君と笑っていたかった。ああ、会いたいなあ。
つづくやもしれぬ!
わし、下の日記に手相ってタイトルつけときながら、手相についていっこも触れてなかったな。
なので手相について書くことにする。
皆様中指の指の付け根にご注目。付け根からそのすぐ上の皺まで何ミリあるでしょうか。
わしは2.5ミリって感じです。大きい皺と皺の間にうっすいけれどもしっかりと皺が一本入っています。よく見るといかりや長介の唇みたいだな。だめだこりゃ。次行ってみよう。(デーデーデーデーデッドン)←一つのネタが終わるときに流れるあれです。
で、この皺で何がわかるのかと言うと、皺と皺との間の離れ具合でメンクイかどうかっつーどうでもいいことがわかるんですわ。本気でどうでもいいね。どうでもいいことですが、この手相の診断で行けばわしはメンクイでないということになります。
…職場の面々にブサイク好きと言われ続け傷ついてたのに、手相にまでいわれることになるとは。池脇千鶴はブサイクちゃうぞ。めっちゃくちゃかわいかったぞ。目に入れたってゼンッゼン痛くないぞ。やるか?あ?やったるど?連れてこい早く。早く。お願いです。
悔しかったのでいろんな人の手を見てみたのですが…けっこうみんな一センチぐらい離れてる。五人ぐらい見たけど、五人ともそうだった。というか俺の家族はみんなメンクイだったのかもしれない。特に母方のいとこ連中はみんな色白の美人とつきあってて、そのうちの一人なんかめっちゃ美人と結婚してて、どうしてあの胴長短足の鬼軍曹(自衛官であり現在は教官やってる)に、あげなうつくしか人(しと)が!と驚いていたのもつかの間、気が付きゃ離婚し、また結婚してて、新しい嫁もまるで前嫁のクローンみたいにそっくり色白美人だったので、顔合わせの際にうっかり「今度の人も美人だね」なんて失言かましちゃうほどにびっくりでした。すごい睨まれました。自衛官に睨まれると冷や汗掻きますね。青筋立ってるのがデフォルトなんて、その顔で子供服見にいくのかと思ったらいたたまれないですよ。
と、とにかくそんなわけでわしはメンクイじゃないらしい。「ジャガイモみたいな顔好きだよね。」なんてからかわれたことあるけど、当時の自分は全力でそのジャガイモみたいな顔の人が好きだったのでカチーンときてさ、つい「そのじゃがいもは男爵?メークイーン?北あかり?それともインカの目覚め?インカルージュ?インカルージュだとちょっと国籍変わる感じするけど、お前のいうじゃがいもとはどのじゃがいも??」と煽りまくったことをちょっと反省しました。あんたのいう事は正しかったよ後輩。
自分がメンクイじゃなかったことは確かにショックだったのですが、それよりショックだったことがあって、自分は昔からスティングのデザートローズという曲が好きでした。
初めてパソコンを所有した当時、喜び勇んでチャットにいそしんでいたころ(ホモ専用のサイトに行ってガチホモの人とチャットしようと待ち構えていたところ、気のいいホモさんとお話しすることができ、あまりの喜びに友人へ「本当のホモの人とチャットしちゃった!」と報告したところ、にこやかに「うん、それ俺」なんて騙されたのはいい思い出)チャット上で知り合った人からいただいたのがその曲でした。
当時は今のように気軽にミュージックビデオが見られなかったので、わしは音源だけを大事に聞いておりました
もーわしは東南アジア系の声で「オオオオウオオオオ」って細かく声を震わせる色っぽさにずっと恋してて、こんな目をした女性が美しく歌い上げているんだろう。ああ一度でいいから姿を見てみたいけど、思い描いていた人じゃないとがっかりしちゃうな!いやだな!!!と思って、あえてミュージックビデオは避けて見ていませんでしたが、近頃ついに見ることを決心。
ドキドキしながらPVを見た。
お、お、
おっさんが歌ってはる……!!
長い間の思いがこんな風に打ち砕かれるとは思わず、夢でうなされました。(本当に)
でもよう考えたらすごいな。このおっさん、めためたいい声だな。
以降俺が好きなので意味もなく音楽をはりまくってます。暇つぶしにどうぞ
シンディ・ローパー(ぐっとくるメロディライン!!!)
ジミヘンの国歌(この時のウッドストックフェスははじめてだったこともあって何もかもぐだぐだだった。ジミヘンが演奏する時間帯も進行がしくじって早朝演奏だったそー。国歌を歪ませて演奏することで泥沼化したベトナム戦争を批判したとは有名な話だが、ただめちゃくちゃに歪ませたんじゃなし、かっこよく仕上がってるからすごい。)
scala(音楽に精通しているひとほど感動するそうだ。合唱のことはよくわからんので、こんなもんだろと思って聞いてたら怒られた。すんごいらしいです。)
pixies(昨年はこの人達ばっかり聞いてた。かっこよすぎる。ドリトルというアルバムは収録曲も順番も最高。捨て曲なし。tameってのはつまらん!!!みたいな意味で、この曲はお友達に対して「お前みたいなやつはつまんねえんだよおおおおおおおおおおおお!!!!!? つって叫びまわり、はあはあ息を切らしたかと思いきや怒髪天を突く勢いの怒りは収まらず tame っていいたいところが、とえええええええええええええい!ってめっちゃくちゃになるくらい怒りまくってておもしろいのである。ただの天才。)
なので手相について書くことにする。
皆様中指の指の付け根にご注目。付け根からそのすぐ上の皺まで何ミリあるでしょうか。
わしは2.5ミリって感じです。大きい皺と皺の間にうっすいけれどもしっかりと皺が一本入っています。よく見るといかりや長介の唇みたいだな。だめだこりゃ。次行ってみよう。(デーデーデーデーデッドン)←一つのネタが終わるときに流れるあれです。
で、この皺で何がわかるのかと言うと、皺と皺との間の離れ具合でメンクイかどうかっつーどうでもいいことがわかるんですわ。本気でどうでもいいね。どうでもいいことですが、この手相の診断で行けばわしはメンクイでないということになります。
…職場の面々にブサイク好きと言われ続け傷ついてたのに、手相にまでいわれることになるとは。池脇千鶴はブサイクちゃうぞ。めっちゃくちゃかわいかったぞ。目に入れたってゼンッゼン痛くないぞ。やるか?あ?やったるど?連れてこい早く。早く。お願いです。
悔しかったのでいろんな人の手を見てみたのですが…けっこうみんな一センチぐらい離れてる。五人ぐらい見たけど、五人ともそうだった。というか俺の家族はみんなメンクイだったのかもしれない。特に母方のいとこ連中はみんな色白の美人とつきあってて、そのうちの一人なんかめっちゃ美人と結婚してて、どうしてあの胴長短足の鬼軍曹(自衛官であり現在は教官やってる)に、あげなうつくしか人(しと)が!と驚いていたのもつかの間、気が付きゃ離婚し、また結婚してて、新しい嫁もまるで前嫁のクローンみたいにそっくり色白美人だったので、顔合わせの際にうっかり「今度の人も美人だね」なんて失言かましちゃうほどにびっくりでした。すごい睨まれました。自衛官に睨まれると冷や汗掻きますね。青筋立ってるのがデフォルトなんて、その顔で子供服見にいくのかと思ったらいたたまれないですよ。
と、とにかくそんなわけでわしはメンクイじゃないらしい。「ジャガイモみたいな顔好きだよね。」なんてからかわれたことあるけど、当時の自分は全力でそのジャガイモみたいな顔の人が好きだったのでカチーンときてさ、つい「そのじゃがいもは男爵?メークイーン?北あかり?それともインカの目覚め?インカルージュ?インカルージュだとちょっと国籍変わる感じするけど、お前のいうじゃがいもとはどのじゃがいも??」と煽りまくったことをちょっと反省しました。あんたのいう事は正しかったよ後輩。
自分がメンクイじゃなかったことは確かにショックだったのですが、それよりショックだったことがあって、自分は昔からスティングのデザートローズという曲が好きでした。
初めてパソコンを所有した当時、喜び勇んでチャットにいそしんでいたころ(ホモ専用のサイトに行ってガチホモの人とチャットしようと待ち構えていたところ、気のいいホモさんとお話しすることができ、あまりの喜びに友人へ「本当のホモの人とチャットしちゃった!」と報告したところ、にこやかに「うん、それ俺」なんて騙されたのはいい思い出)チャット上で知り合った人からいただいたのがその曲でした。
当時は今のように気軽にミュージックビデオが見られなかったので、わしは音源だけを大事に聞いておりました
もーわしは東南アジア系の声で「オオオオウオオオオ」って細かく声を震わせる色っぽさにずっと恋してて、こんな目をした女性が美しく歌い上げているんだろう。ああ一度でいいから姿を見てみたいけど、思い描いていた人じゃないとがっかりしちゃうな!いやだな!!!と思って、あえてミュージックビデオは避けて見ていませんでしたが、近頃ついに見ることを決心。
ドキドキしながらPVを見た。
お、お、
おっさんが歌ってはる……!!
長い間の思いがこんな風に打ち砕かれるとは思わず、夢でうなされました。(本当に)
でもよう考えたらすごいな。このおっさん、めためたいい声だな。
以降俺が好きなので意味もなく音楽をはりまくってます。暇つぶしにどうぞ
シンディ・ローパー(ぐっとくるメロディライン!!!)
ジミヘンの国歌(この時のウッドストックフェスははじめてだったこともあって何もかもぐだぐだだった。ジミヘンが演奏する時間帯も進行がしくじって早朝演奏だったそー。国歌を歪ませて演奏することで泥沼化したベトナム戦争を批判したとは有名な話だが、ただめちゃくちゃに歪ませたんじゃなし、かっこよく仕上がってるからすごい。)
scala(音楽に精通しているひとほど感動するそうだ。合唱のことはよくわからんので、こんなもんだろと思って聞いてたら怒られた。すんごいらしいです。)
pixies(昨年はこの人達ばっかり聞いてた。かっこよすぎる。ドリトルというアルバムは収録曲も順番も最高。捨て曲なし。tameってのはつまらん!!!みたいな意味で、この曲はお友達に対して「お前みたいなやつはつまんねえんだよおおおおおおおおおおおお!!!!!? つって叫びまわり、はあはあ息を切らしたかと思いきや怒髪天を突く勢いの怒りは収まらず tame っていいたいところが、とえええええええええええええい!ってめっちゃくちゃになるくらい怒りまくってておもしろいのである。ただの天才。)
料理は当番制なんだが、全部作り終わったのに帰ってこないので、帰ってくるまで更新しまくってみることに。
よーしやるどー。いつも着地点定めないで書きだしてるけど、今日はよりその傾向を強くしてめちゃくちゃな日記にしてやる。どうせ俺以外誰も見てないようだ。絵板の方が回ってるぞ。どういうこっちゃ。なんも更新してないのに。
羊たちの沈黙を見た!!!!!
ホラーの名作だし、超有名なんで内容はすっ飛ばして感想だけ。
すうううううううううううううううううううげええ怖かった。悪いがセブンの百倍怖かった。レクター博士の顔が怖い。声も怖い。ただ立ってるだけでちびる勢い。
アメイジングスパイダーマン
2はまだ見てないが、1は見てるのだ。アメイジングじゃないほうのスパイダーマンと比べてよりスパイダーマンらしいスパイダーマンだった気がする。スパイダーマンがNYの”息子”となっていくドラマ展開はすごくいい。ただ自分にはまらなかったなー。前作のイメージが強すぎて、今作のスパイダーマンに感情移入ができなかった。たぶんコメディパートの趣味が合わなかったのだろう。こりゃ完全に好みの問題なので、面白い事には違いない作品だったなと思う!
ところで映画でも本でもなくはまってるもんがある。こんな長い事ブログやってるのに、がぁらの話題をほとんどかいてこなかったが、今更になってあえていいたい。JさんとSさんの絡みの超超ファンである。ログが残ってると涎が垂れそう。ええな!耽美でロックでほんとにいいな!!!単体のファンなのかというと疑問だが、そろってると超いい。俺は見ております。めちゃくちゃ見てます…。サインしてほしいよ…。イエモンのレイナという曲があるのだが、
(ダンスパートに注意)
娼婦と言えばコレ、と思っている故貼っとく。どろどろしてるかんじがちょっと違うかなーと思わんでもないが、吉井さんのいっちゃってるところを見たくなったらここを見るようにすればいいわな!
しっかしかえってこねえなー。腹減ったなー。