2024 .05.14
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ジョーに聞き返されて気づいたのだが、俺はサザのことが好きだったようだ。それも大好き。ビックリした。大好きか。
本当はずっと昔から知っていたような気もする。
バトルに向かうジョーの足止めをしてしまったことは申し訳なかったが、話ができてよかった。心の中に暖かい風が吹き抜けていったようで、今も気分がいい。ジョーにはそういう力がある。
バトルを続けるジョーの原動力もまたサザにあるようで、俺はサザに、ジョーがいかに苦しんでそのポイントを手にしているか、しっかり伝えなくてはならないと思った。愛されてるなあ。サザよ。
…思い出し笑いが止まらない。
今は木を見るだけで笑える。みんな頭がいかれている。春だからかな。
本当はずっと昔から知っていたような気もする。
バトルに向かうジョーの足止めをしてしまったことは申し訳なかったが、話ができてよかった。心の中に暖かい風が吹き抜けていったようで、今も気分がいい。ジョーにはそういう力がある。
バトルを続けるジョーの原動力もまたサザにあるようで、俺はサザに、ジョーがいかに苦しんでそのポイントを手にしているか、しっかり伝えなくてはならないと思った。愛されてるなあ。サザよ。
…思い出し笑いが止まらない。
今は木を見るだけで笑える。みんな頭がいかれている。春だからかな。
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サザのくれたブーツがはきやすくて、大変助かっている。指先が冷たくなるようなことがなくていい。足裏のアーチにぴったりきて、ぐんぐん進める。
その事もあってか、調子良く森のなかを闊歩した結果、迷子になった。びっくりした。
野宿をしようにも、生木は火がつかないし、寒いしで、誰かを恨まないとやっていけない。よって空想の中のラスの頬をつねり回しながら進んだ。いくぶんかストレス発散になった。酒ももらっていたし、いつか礼ぐらいはしないといけないだろう。
結局サザに見つけてもらい無事天幕にはついたのだが、遭難明けのコーヒーは格別だった。
その事もあってか、調子良く森のなかを闊歩した結果、迷子になった。びっくりした。
野宿をしようにも、生木は火がつかないし、寒いしで、誰かを恨まないとやっていけない。よって空想の中のラスの頬をつねり回しながら進んだ。いくぶんかストレス発散になった。酒ももらっていたし、いつか礼ぐらいはしないといけないだろう。
結局サザに見つけてもらい無事天幕にはついたのだが、遭難明けのコーヒーは格別だった。
家の鍵をかけたかどうだかわからなくなって、森の中で途方にくれた。
別に盗られて困るようなものは何も無いのだが、勝手に進入するのをおおっぴらに許しているようで、そういうのは気持ちが悪いじゃないか。
そんな俺の様子が気になったそうで、ランは木の上から俺を観察し、結果落下。
俺の上に。
カノンが通りかかり、助けてくれたが、下は腐葉土で俺のほうはまったくの無傷ですんだ。
こうして森の中で見知らぬもの同士雁首そろえて立ち話をしたのだが、ランはエルフなのだそうでバレンタインを知らなかった。
まあ、いまいましいイベントである。別に多くの野郎どもはチョコレートがとてつもなく好きだというわけでも無いのに、好むと好まざるとにかかわらず、チョコレートが送られてしまう。
しかも、平等にそれらが配分されるのではなく「好きな」男性に、というところがミソだ。
こんなクソイベントのせいで、俺は長く面白くない気持ちにならなければならなかった。すきでもきらいでもないチョコレートのせいでだ。意味が分からない。
近頃は友達にプレゼントしたり、義理で渡すというパターンもあるのだそうだが、それはそれで・・なあ。
いろいろと思うところはありはするものの、カノンからその義理チョコレートを戴いたときは、「ヤッタゼ」と、思ってしまった。
悲しいかな、男とはそういうものなのだ。ゼロじゃなかったぜ。やったぜ。
サザやジョーからもその後チョコレートが届いており、俺は今とても幸せである。
良い日だな。バレンタイン。
別に盗られて困るようなものは何も無いのだが、勝手に進入するのをおおっぴらに許しているようで、そういうのは気持ちが悪いじゃないか。
そんな俺の様子が気になったそうで、ランは木の上から俺を観察し、結果落下。
俺の上に。
カノンが通りかかり、助けてくれたが、下は腐葉土で俺のほうはまったくの無傷ですんだ。
こうして森の中で見知らぬもの同士雁首そろえて立ち話をしたのだが、ランはエルフなのだそうでバレンタインを知らなかった。
まあ、いまいましいイベントである。別に多くの野郎どもはチョコレートがとてつもなく好きだというわけでも無いのに、好むと好まざるとにかかわらず、チョコレートが送られてしまう。
しかも、平等にそれらが配分されるのではなく「好きな」男性に、というところがミソだ。
こんなクソイベントのせいで、俺は長く面白くない気持ちにならなければならなかった。すきでもきらいでもないチョコレートのせいでだ。意味が分からない。
近頃は友達にプレゼントしたり、義理で渡すというパターンもあるのだそうだが、それはそれで・・なあ。
いろいろと思うところはありはするものの、カノンからその義理チョコレートを戴いたときは、「ヤッタゼ」と、思ってしまった。
悲しいかな、男とはそういうものなのだ。ゼロじゃなかったぜ。やったぜ。
サザやジョーからもその後チョコレートが届いており、俺は今とても幸せである。
良い日だな。バレンタイン。
俺がダークエルフの術にかかって子供に戻ってしまったとき、俺を助けようとしてくれた人たちが何人もいる。
彼ら、彼女らは、その時の俺に、何が必要であるか、何から遠ざけるべきなのかをきちんと知っていた。
長年ホームレスを続けていた俺をはげましてくれたヒバリと、俺を自分の職場に招いてくれたサザ。
彼女らもきっと、俺にとって何が必要なのか知っていたのだ。
それなのに、俺にはわからない。サザには何が必要なのか。クリスマスプレゼントのお礼の事だけじゃなく。
本当はもっと言うべき言葉があるはずなのに、どうしても言えない。
そのくせ、口をついて出てくる言葉はどうでも良いことばかり。久しぶりに会話をして、言葉数が多くなってしまっていることをサザに指摘されたときは、穴に入りたくなるほど恥ずかしかった。会えて嬉しかったのだ。十代のガキと何も変わらない。
彼ら、彼女らは、その時の俺に、何が必要であるか、何から遠ざけるべきなのかをきちんと知っていた。
長年ホームレスを続けていた俺をはげましてくれたヒバリと、俺を自分の職場に招いてくれたサザ。
彼女らもきっと、俺にとって何が必要なのか知っていたのだ。
それなのに、俺にはわからない。サザには何が必要なのか。クリスマスプレゼントのお礼の事だけじゃなく。
本当はもっと言うべき言葉があるはずなのに、どうしても言えない。
そのくせ、口をついて出てくる言葉はどうでも良いことばかり。久しぶりに会話をして、言葉数が多くなってしまっていることをサザに指摘されたときは、穴に入りたくなるほど恥ずかしかった。会えて嬉しかったのだ。十代のガキと何も変わらない。
世の中にはバナナを持ち運ぶためのケースがある。
俺がその所有者だ。
便利だ。バナナが痛まなくて良い。
ただ、俺がバナナを持ち歩いていることは誰にも言っていないのに、イングリッドは俺がバナナを持っていることを確信していて、最終的には一本もぎりとっていった。しつこかったのでうっとうしくなり、あげてしまった。俺の朝飯だったのに。
ただ俺自身がイングリッドのことを、イングリットだと思っていた点を考えると、バナナ一本くらい素直にやってもよかったかなとも思う。
さて、なぜイングリッドは俺がバナナを持っていることを確信できたのか。
ラスとアイのせいである。
二人して俺の事を、バナナ妖怪とかいう、ちっともありがたくない愛称をつけてきた。
だいたい、どうして俺がバナナを所有するようになったのかの理由がラスにある。
面倒くさいのでここでは書かないが、そんなわけで俺は今日という翌日に、朝飯ナシで仕事に出ることになった。
三人とも態度も話し方も全然違うが、びっくりするぐらい似ている。方向性が。何がどうとはいえないが、話してみれば分かる。
とすると、ラスが話していたマギィという人も、おとなしくしとやかで、というタイプではなさそうだ。
マギィという愛称から察するに、おそらく孤島へ発つ際に広く呼びかけをした、マーガレットと同一人物なのではないだろうか。
俺がその所有者だ。
便利だ。バナナが痛まなくて良い。
ただ、俺がバナナを持ち歩いていることは誰にも言っていないのに、イングリッドは俺がバナナを持っていることを確信していて、最終的には一本もぎりとっていった。しつこかったのでうっとうしくなり、あげてしまった。俺の朝飯だったのに。
ただ俺自身がイングリッドのことを、イングリットだと思っていた点を考えると、バナナ一本くらい素直にやってもよかったかなとも思う。
さて、なぜイングリッドは俺がバナナを持っていることを確信できたのか。
ラスとアイのせいである。
二人して俺の事を、バナナ妖怪とかいう、ちっともありがたくない愛称をつけてきた。
だいたい、どうして俺がバナナを所有するようになったのかの理由がラスにある。
面倒くさいのでここでは書かないが、そんなわけで俺は今日という翌日に、朝飯ナシで仕事に出ることになった。
三人とも態度も話し方も全然違うが、びっくりするぐらい似ている。方向性が。何がどうとはいえないが、話してみれば分かる。
とすると、ラスが話していたマギィという人も、おとなしくしとやかで、というタイプではなさそうだ。
マギィという愛称から察するに、おそらく孤島へ発つ際に広く呼びかけをした、マーガレットと同一人物なのではないだろうか。